◆文化創造者とは
"文化創造者"(カルチュラル・クリエイティブス)とは、"文化創造文化"という名の対抗文化(カルチャー・クリエイティブ・サブカルチャー)を生み出す人たちに与えられた呼び名です。
元ミシガン大学教授(社会学)で、現在アメリカン・ライブズ・インク社長のポール・レイ博士が、研究仲間といっしょに執筆した"The Cultural Creatives"(Harmony Books; ISBN: 0609604678)という本の中で命名しました。
文化創造者の大きな特徴は、意識が統合されていて、多様な価値観を受け入れているという点です。これは究極のサブカルチャーだといえるでしょう。いや、もはや対抗文化ではなく、いつの間にか文化そのものに変容してしまっているといえるのかもしれません。
◆アメリカ人の四分の一超
アメリカ人の価値観についてポール・レイ博士が大規模におこなった最新の調査によりますと、この20年間で価値観がすっかり変わったと答えた人たちは、なんと29%にも上っています。この人たちが文化創造者です。
博士は、日本でもヨーロッパでも、文化創造者の人口比は同じくらいだろうと述べています。
文化創造者たちは、地球の生態系を心配しています。健康観は、心と体を別々に考えるのではなく、心身全体を統合して考えます。この世には不可解なことがあると認識しています。現代人にありがちなモノとココロの分裂症から回復しています。男女とも、女性の解放が世界を変えると信じています。ネットワーク化の波に乗ろうとしています。
◆女性が多く、内面を大切に
文化創造者は全米各地にいます。男女比は男が40%、女が60%で、中流から上流中産階級に属し、年収は平均で500万円、年齢の平均は42歳でした。
文化創造者たちは内面の成長を願い、社会的な地位にはこだわりません。犠牲的精神が旺盛です。文化活動などの創造的な時間を大切にしています。商業主義が押しつける快楽には興味を示しません。ほとんどの人が海外のことが好きで、知識欲旺盛で、人間関係を大事にしています。
◆透明な集団
「メディアは文化創造者の存在について全く語らない」
ポール・レイ博士はそう言っています。
文化創造者は、独自の宗教や政党を作ろうとしません。文化創造者を対象としたビジネス市場すら存在しません。しかも、本人でさえ、文化創造文化というサブカルチャーに属していることを知らないのです。
◆文化創造者の群像
博士によりますと、文化創造者の典型はイギリス首相のトニー・ブレア、音楽家のヨーヨー・マやキース・ジャレット、俳優のロバート・レッドフォードらだということです。